5/31の夕方に、無事セルビアからドバイを経て、日本へ帰国しました。

まずはブログやSNSで、私のことをお気にかけて下さっていた皆様に、感謝申し上げます。


今回、初めての土地であるセルビアに出向いた経緯は前述した通りでして、出発前はどうなるのだろうか…という不安もありましたが

いざその期間を終えて振り返ると、本当にとても充実した日々を過ごすことが叶いました。



海外に行くことにはもう慣れているつもりではありますが、現地でどのようなことが起き、どのような結果になるのかは、誰もわからないことです。

最悪の事態も予想はしておりましたので、出発前には一筆書いて自宅に置いておくのが私のルーティンでもあります。


今回それが無駄骨になったことは、幸いだと思ってもいます。


「海外といっても別になーんてことないし、安全安全♪だからみんなもどんどん出て行こうよ!」とは口が裂けても言えません。


毎度帰って来るたびに、「たまたま無事に帰ってこれた。」という意識だけは変えずにしております。



踏まえた上でセルビア🇷🇸を振り返ります。


まずはセルビアについて、日本からの直行便は無く、今回私はドバイを経由して向かいました。

日本からドバイまでは約10時間。
ドバイで数時間待った後、セルビアの首都ベオグラードまで約6時間の旅でした。

合計すると20時間くらいですかね。意外と近いです。


首都は先程挙げたベオグラードです。ユーゴスラビア時代も、ここが中心地だったそうです。

日本との時差は7時間。

通過はディナール。円に換算すると、1din=1.28円(現在価格)なので、ほぼ同じ価値ではありますかね。

現地の物価は日本人には馴染みやすい程度で、高くはありませんでしたが、現地の方から聞いた話ではこれでも3倍ほどに上がっているのだとか…。


それほど物が安く手に入っていたのですね…。時代が時代だけに…仕方ないというかなんとやらです。

ベオグラードという街は、サヴァ川という川を挟んで南北に別れており、その南北でも食文化が多少変わるそうです。

主に肉料理が名物だそうで、私もはち切れんばかりにご馳走して頂きました。
味付けは素朴でシンプルなのに、これがとても美味しくて、今までは自身の旅に「食」を求めてこなかった私ですが…目覚めそうです…笑

セルビアの人達は、「〜してはいけません。」や「〜はダメ。」といった否定的な教育を好まず、その代わりに「〜はしない方が良いよ。」と言った言葉で教えられるそうです。

なので逆に断言的な言葉でNGを教えると、むしろこちらが教養の無い人だと思われるらしいです。

そのような方針の賜物かは分かりませんが、セルビアの方々は皆穏やかで、優しい印象でした。


そう…とても優しくして頂きました。


些細なことでも気にかけてくれ、街のことを説明してくれる。

空港までの送り迎えもして頂き、その車中はずっと喋りかけてくれる。(英語やけど…)


人々が醸し出す空気感にも、本当に助けられました。


このようなことを私に教えてくれたり、案内を積極的にして下さったのは、今回ワークショップでも通訳をお願いしていた平野達也さんです。

平野さんはセルビアの魅力を伝えるために、YouTubeチャンネルも開設しておりますので、是非ご覧ください。


穏やかな方で、本当に優しくして下さりました。

現地で出会った皆様にも、初めましてじゃないように接して頂き…。


本当に楽しかったです。



今回出向いたのは、バルカンジャパンボウルという大会の開催に合わせて、そこでワークショップをする為でした。

改めて説明すると、バルカンジャパンボウルは、バルカン半島に位置する国々から、日本語や日本文化を学んだ学生さん達が集まり、その知識を奮うクイズ大会です。

こちらは、一般社団法人日本南東欧経済交流協会が主催しており、セルビア以外でも開催がされております。
https://jseeba.net/

たまたまその主催の方々と知り合うことになり、私の希望もあって出向いた次第でございます。

日本のことをたくさん勉強している学生さん達を、初めて目の当たりにし、少し感動も覚えました。

日本からするとセルビアは、実際の距離だけで無く心の距離も遠いと思っておりました。
そんなセルビアや近隣諸国にも、日本を愛し、学ぼうという意思を持った人々がいることが嬉しいですね。

皆様やはり日本のアニメがお好きなようです。
今や日本のアニメはどこに行っても通じる話ですね。

NARUTO強し鬼滅強し。



開催当日は、デモがあったりでして、不穏な空気感ではありました。
地方ではデモ隊と警察、さらにそのカウンターがぶつかり、怪我人も出ていたそうです。


最中の開催ではありましたが、皆様無事に終えることができ、本当に安堵しております。



運営の皆様が必死で準備した甲斐もあり、笑顔で帰っていく皆様を見ていると、私も関わった人間の端くれではございますが、感動いたしました。



たった5日間滞在しただけではありますが、この街がとても好きになりました。
また来年必ずここへ来たいです。


2014年。まだ私が25歳の時にニューヨークではじまったこの海外切り絵教室活動も、来年でもう10年になります。

今まで、1000人以上に異国で切り絵を体験して頂いたという経験は、私の誇りです。


アートとはなんなのだろうかと、深く考えてしまうと、それをツールにすることはナンセンスなのかも知れません。

しかし現に私は、この切り絵というアートを通じて、沢山の方々と交流することが叶い、自身の活動の糧になっております。


ただただ作品を作り、その思想を、ビジュアルを、鑑賞者へ提示することもまた素晴らしいと思います。

私はその提示の後に、体験してもらうということにも重点を置いてこの活動を続けております。



とは言っても大義はそれほどありません。私自身が楽しいから続けているのが原動力の大半を占めます。


しかしそれでも、いつか私が教えた方から切り絵作家が生まれ、そしてまたいつか「あの時助けて頂いた鶴です。」のような人物が現れることを密かに願っております。


誰かの何かに働きかけ、その何かが誰かを作っていく始まりに自分がなれれば、私が切り絵を続けている意義に繋がるでしょう。


たとえいくらお金がかかろうと、私はこれこらもこの活動を続けていきます。


インターネット越しでは得られない体験を、たくさんの方々にお届けできるように、その為には帰国後も日本で頑張らなければなりません。


日本で頑張り海外へ届ける。そのような理想的な経緯を今後も続けていけるように、私はまた机に向かいます。



最後に一言。



セルビア最高だぜぇ!!!



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(photo by https://instagram.com/picsbytamy?igshid=MzRlODBiNWFlZA==)

https://instagram.com/balkan.japan.bowl?igshid=MzRlODBiNWFlZA==














追伸

今後ですが、6/7(水)より、伊勢丹新宿店にて企画展に参加させて頂きます。

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▼トウキョウナナイロ展
2023.6.7(水)-6.20(火)
伊勢丹新宿店 本館6階
アート&フレーム


夏秋にかけては、名古屋、弘前、大阪、福岡にて作品を展開する予定です。

秋には久しぶりにパリへいきます。


今後も私の活動に、ご注目頂ければ幸いです。


何卒よろしくお願い致します。



ではまた。